1、上告理由書 ->全文PDF
2、上告受理申立て理由書 ->全文PDF
3、別冊資料1~6 ->全文PDF
上告人1の陳述書 ->こちら
清水奈名子宇都宮大教授の意見書(2) ->こちら
2021年5月14日福島地裁の第1回口頭弁論前のアクション(>
詳細)
2020年3月、福島県が区域外避難者(自主避難者)に対し、彼らに提供された応急仮設住宅から出て行けと提訴した「避難者追出し裁判」(>その解説)。
この提訴に対し、国際社会からの警告(※)にもかかわらず、福島県は提訴を撤回するどころか、それとは間逆な行動、つまり最高裁の判断が出る前に、今月8日の月曜日に、自主避難者を応急仮設住宅から追出す強制執行を強行した。まるで、県の指示命令に従わない者に対する見せしめと言わんばかりの横暴な、まるで、国際社会からの警告なぞ屁でもないと言わんばかりの独断専行な振舞いに出た。
その意味で、この裁判の原告福島県の振舞いは、司法判断を尊重するとか、県民に寄りそうとかの言葉とはまさに裏腹の、人権への配慮のカケラもない残忍酷薄な人権侵害裁判の原告として、「無慈悲な月曜日」として永久に記憶されるものとなった(>その詳細は【第132話】【第135話】【第136話】【第138話】【第138話の続き2】【第138話の続き3】【第138話の続き4】【第138話の続き5】【第138話の続き6】参照)。
(※)ダマリー国連特別報告者の離日時のインタビュー(>共同通信の記事)
一昨日、この間の総決算の書面である上告理由書、上告受理申立理由書そして上告人の陳述書、清水奈名子宇都宮大教授の意見書(2)など別冊資料1~6を最高裁へ 提出しましました。
以下は提出した仙台高裁前の写真と提出書面の表紙と全文と目次と弁護団の柳原敏夫のつぶやきです。 4月18日の上告理由書提出に際して
1、上告理由書 ->全文PDF
◆表紙(1頁目)
◆別冊資料1~6 ->全文PDF
このうち、
上告人1の陳述書 ->こちら
清水奈名子宇都宮大教授の意見書(2) ->こちら
◆目次
目 次
第1 はじめに――本裁判に対し上告人らが望むこと――
1、本裁判の意義 4
2、本裁判の概要
6
3、本裁判に対し上告人らが望むこと
(1)、結論
6
(2)、司法権のスタンス――司法消極主義と司法積極主義の使い分け―― 6
(3)、本裁判の主題
8
(4)、まとめ――司法が一歩前に出るとは―― 14
第2 上告理由(占有権限の抗弁その1)――国際人権法に基づく居住権――
1、はじめに――抗弁事実の整理―― 15
2、上告人らの主張(1)――国際人権法の間接適用――
(1)、はじめに――間接適用の論理構成―― 16
(2)、国内避難民に保障される国際人権法の「居住権」について 18
3、上告人らの主張(2)――国際人権法の直接適用――
(1)、はじめに
23
(2)、社会権規約の裁判規範性を否定する最高裁判決の見落としによる誤読 23
(3)、本件への適用 29
4、国際人権法に対する最高裁判所の近時の態度
(1)、はじめに
32
(2)、2023年10月25日性別変更の手術要件の規定違憲判決 32
(3)、2013年9月4日婚外子の法定相続分違憲判決 35
(4)、まとめ 36
5、再抗弁事実の整理
36
6、原判決の判示内容 37
7、原判決の誤り 38
8、小括――憲法違反―― 39
第3 上告理由(占有権限の抗弁その2)――福島県知事決定の違法性――
1、はじめに――抗弁事実の整理―― 40
2、上告人らの主張(1)――行政裁量の審査の最初は法の欠缺の補充――
(1)、問題の所在――本件における行政裁量の審査の特異性―― 40
(2)、歴史の教訓――「法の欠缺」に対する歴史的な2つの立場・対立―― 41
(3)、「欠缺の補充」をめぐる我が国の重要判例「高田事件」(最大判昭和47年
12月20日)
43
(4)、まとめ 49
(5)、応急仮設住宅供与打切り問題は「法の欠缺」状態か 50
(6)、「法の欠缺」状態の発生の際立った事例(環境基本法及び個別法令)
52
(7)、法の「欠缺の補充」が不可避であること 55
(8)、「欠缺の補充」の法理として国際人権法の重要性 56
(9)、国際人権法に対する最高裁判所の近時の態度 57
(10)、「欠缺の補充」の法理として国際人権法を適用した結果について 58
3、上告人らの主張(2)―「福島県知事決定の必要性と合理性」の吟味検討―
(1)、はじめに 60
(2)、行政措置(福島県知事決定)の必要性と合理性 61
4、上告人らの主張(3)――「福島県知事決定の判断過程審査」の吟味検討――
(1)、はじめに
62
(2)、事実論――調査の過程――
ア、一般論
63
イ、本件――調査義務の履行―― 64
(3)、規範論――具体的裁量基準の認定及び適用の過程――
ア、一般論 65
イ、本件――代替措置の誠実な提供―― 66
5、原判決の判示内容 69
6、原判決の誤り
69
7、小括――憲法違反―― 70
第4、上告理由(原告適格の理由不備)
1、問題の所在――本裁判の最大の謎―― 70
2、結論 71
3、理由 71
4、原判決の判示内容 73
5、原判決の誤り 73
6、理由不備 74
第5、裁判の審理について
74
第6、終わりに
75
別紙 79
◆弁護団柳原のつぶやき
今回の書面の根底にある考えを一言で言うと‥‥
物理学者のアーネスト・スターングラスは
「放射能は見えない、臭わない、味もしない、理想的な毒です」
と言った。これは事実についてだった。だが、法についても同様のことがあるのではないかと気がついた。
「放射能に関する法律もまた見えない、臭わない、味もしない、理想的な毒です」と。
そのことに気がつくのに311から随分時間がかかった。
それは次のような紆余曲折を経たためである。
高校時代、文学にかぶれた私は、文学を司法試験の答案にそのまま持ち込み、合格者から「これは司法試験の答案ではない。合格は永遠にあり得ない」と酷評された。
そこで合格後、文学臭を消すことが私の課題となった。
ようやく、それが実行できたと思えた最近に至り、今度はそれだけでは足りないのだということに再び気がつかされた。そのことを最も意識したのが今回の書面。どう意識したのか。
「未知の普遍的なものを見る」見者にならなければと考えた18歳のランボーが書いた詩「地獄の季節」の一節。
見つかった。何が?
永遠が。海と溶け合う太陽が。
私も知らないうちに「未知の普遍的なものを見」つけなければと考え、これと同様のことを試みていた。それが今回の上告理由書。
見つかった。何が?
法の欠缺が。放射能と溶け合う法の欠缺が。
賢者ではなく、まず見者になる必要があった。ランボーの見者になる必要があった。
再び、文学のエッセンスを取り出し、それを法律の中で再構成する必要があった。
それを今までで最も意識的に追及したのが今回の上告理由書。
2、上告受理申立て理由書 ->全文PDF
◆表紙(1頁目)
◆目次
目 次
第1 はじめに――本裁判に対し申立人らが望むこと――
1、本裁判の意義 4
2、本裁判の概要
6
3、本裁判に対し申立人らが望むこと
(1)、結論
6
(2)、司法権のスタンス――司法消極主義と司法積極主義の使い分け―― 6
(3)、本裁判の主題
8
(4)、まとめ――司法が一歩前に出るとは―― 14
第2 上告理由(占有権限の抗弁その1)――国際人権法に基づく居住権――
1、はじめに――抗弁事実の整理―― 15
2、申立人らの主張(1)――国際人権法の間接適用――
(1)、はじめに――間接適用の論理構成―― 16
(2)、国内避難民に保障される国際人権法の「居住権」について 18
3、申立人らの主張(2)――国際人権法の直接適用――
(1)、はじめに
23
(2)、社会権規約の裁判規範性を否定する最高裁判決の見落としによる誤読 23
(3)、本件への適用
29
4、国際人権法に対する最高裁判所の近時の態度
(1)、はじめに 32
(2)、2023年10月25日性別変更の手術要件の規定違憲判決 32
(3)、2013年9月4日婚外子の法定相続分違憲判決 35
(4)、まとめ 36
5、再抗弁事実の整理
36
6、原判決の判示内容
37
7、原判決の誤り 38
8、小括――重大な法令違反―― 39
第3 上告理由(占有権限の抗弁その2)――福島県知事決定の違法性――
1、はじめに――抗弁事実の整理―― 40
2、申立人らの主張(1)――行政裁量の審査の最初は法の欠缺の補充――
(1)、問題の所在――本件における行政裁量の審査の特異性―― 40
(2)、歴史の教訓――「法の欠缺」に対する歴史的な2つの立場・対立―― 41
(3)、「欠缺の補充」をめぐる我が国の重要判例「高田事件」(最大判昭和47年
12月20日)
43
(4)、まとめ 49
(5)、応急仮設住宅供与打切り問題は「法の欠缺」状態か 50
(6)、「法の欠缺」状態の発生の際立った事例(環境基本法及び個別法令)
52
(7)、法の「欠缺の補充」が不可避であること 55
(8)、「欠缺の補充」の法理として国際人権法の重要性 56
(9)、国際人権法に対する最高裁判所の近時の態度 57
(10)、「欠缺の補充」の法理として国際人権法を適用した結果について 58
3、申立人らの主張(2)―「福島県知事決定の必要性と合理性」の吟味検討―
(1)、はじめに
60
(2)、行政措置(福島県知事決定)の必要性と合理性 61
4、申立人らの主張(3)――「福島県知事決定の判断過程審査」の吟味検討――
(1)、はじめに
62
(2)、事実論――調査の過程――
ア、一般論
63
イ、本件――調査義務の履行―― 64
(3)、規範論――具体的裁量基準の認定及び適用の過程――
ア、一般論 65
イ、本件――代替措置の誠実な提供―― 66
5、原判決の判示内容 69
6、原判決の誤り
69
7、小括――重大な法令違反――
70
第4、上告理由(原告適格の重大な法令違反)
1、問題の所在――本裁判の最大の謎―― 70
2、結論
71
3、理由
71
4、原判決の判示内容
73
5、原判決の誤り
73
6、理重大な法令違反
74
第5、裁判の審理について
74
第6、終わりに
75
別紙