避難者追出し訴訟(一審福島地裁)の報告です。
福島県の避難者に対する建物明渡請求は、避難者を路頭に迷わせかねない、生存の危機に直結する重大問題であった。そのような重大な事態に直面した避難者が、2021年8月、「福島県の明渡請求は理由がない」と己の生存を賭けて反論した国際人権法の主張(被告準備書面(2))に対し、このたび、福島県は認否反論をしてきた。
それが以下の書面(全文のPDF->こちら)。
避難者が44頁を費やし全面展開した国際人権法の主張(以下の書面〔全文のPDF->こちら〕)に対し、この日の福島県の反論はわずか1頁分。耐え難いほどのこの軽さ--それだけでも、国際人権法を己の生存を賭けて主張している避難者の思い、立場を、福島県がどのように受け止めているか、一目瞭然である。
その上、民事裁判の目的は民事紛争の適正迅速な解決であるが、民事裁判のイロハとして、民事紛争の適正迅速な解決のためには、審理において、当事者が好き勝手に言いたい放題を主張すればそれで充実した審理が実現し真相解明が図られるはずもないことは周知の事実で、真相解明に向けて充実した審理を実現するためには、何がその裁判の本質的な争点なのかを裁判所と当事者が協力して見つけ出すことが不可欠とされている。この点で、福島県の今回の認否反論の態度は民事裁判の審理のイロハも弁えない、手抜きも甚だしい。
以上の通り、行政庁としてあるまじき、この不誠実極まりない態度に到底承服できない被告避難者は、ただちに、福島県に争点の整理(認否反論を真面目にやり直せ!)を求める準備書面(5)を提出(末尾の書面。全文のPDF->こちら)。
◆原告福島県の書面
◆被告避難者の国際人権法の書面
◆今回の福島県の書面に対し、被告避難者から、福島県の争点の整理(認否反論のやり直し)を求めた書面
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