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2021年3月2日火曜日

【第59話】【速報】春望:民破れて医大栄えり 弱きをくじき、強きを助ける理不尽極まれり判決、言渡される(2021.3.1)

 2021年3月1日、2014年8月提訴した子ども脱被ばく裁判の判決言渡し日。

子ども脱被ばく裁判とは、福島原発事故という日本史上最悪の、未曾有の過酷事故を起こしておきながら、事故後に「事故を小さく見せること」しか眼中になく、子どもたち、市民に無用な被ばくをさせた日本政府と福島県の責任を真正面から問うた裁判。言い換えると、311後に出現した、
・子どもの命・人権を守るはずの者が「日本最大の児童虐待」「日本史上最悪のいじめ」の当事者になり、
・加害者が救済者のつらをして、命の「復興」は言わず、経済「復興」に狂騒し、
・被害者は「助けてくれ」という声すらあげられず、経済「復興」の妨害者として迫害され、
・密猟者が狩場の番人を。盗人が警察官を演じている。狂気が正気とされ、正気が狂気扱いされる、
「異常が正常とされ、正常が風評被害、異端とされる世界」その世界のあべこべを根本から正そうとした、世界で最初の裁判。

その結果は以下の写真の通り、理不尽極まれり判決。

この日、裁判所は、せっかく15頁にわたる判決要旨を用意したにもかかわらず、それを読み上げることすらせず、開廷し主文だけ読み上げるや、「閉廷!」と宣言して、ハヤテのように去っていった。この間1分足らず。
その判決は、被告の日本政府や福島県から「あっぱれ!」と百点満点がつけられるほど、被告日本政府や福島県の数々の問題行動を完璧に正当化してみせた()。
他方、原発事故で無用な被ばくをさせられた弱小の市民に対し、「まだ厳密な証明が足らない!」とムチ打ってこき下ろした。つまり零点(原告の全面敗訴)をつけた。のみならず、零点の理由も、どんなに努力してもこれ以上ひどい理由は思いつけないほど最悪の部類に属する理由づけ、ズカッと言えば人権侵害としか言いようのない理不尽極まる理由付けだった。だから、裁判官は判決要旨を読み上げる勇気すら持てなかった。

)例えば、311直後の山下俊一氏の発言について、原告はそれは《科学的知見から明らかに逸脱したとしか思えない数多くの問題発言》(準備書面(60)) と前代未聞の悪質な違法行為だと主張し、また、当の山下氏本人も、2020年3月の証人尋問の直前に至り、山下発言は通常時なら違法でも、緊急事態時だから違法性が阻却され許されるという正当化理論(クライシスコミュニケーション論)で弁解してきたにもかかわらず(そのブログ記事)、判決は、緊急時の山下発言は違法性が阻却されるかという際どい問題には一切言及せず、《科学的知見を一般の参加者向けに平易に説明したもの》(判決要旨15頁)と思い切り単純明快に擁護してみせた。これには、さすがの山下氏本人も「あっぱれ!」と、そのずば抜けた忖度ぶりに感嘆するほかあるまい。


この日、久々に福島駅前に降りた原告代理人の目に飛び込んだのは、それまで工事中だった福島県立医大の保健科学部の完成建物。大きくそびえ立つ巨大な姿はまさしく、国と福島県の威信を背負う医大の繁栄を象徴するかのようで、思わず「民破れて、医大栄えり」 311から10年、福島は人権侵害判決のもと、病院がますます繁栄する街に変貌する‥‥ 

しかし、もともと子ども脱被ばく裁判は三審制ではなく、四審制。裁判官の裁きだけではすまない、そのあとにもう1つの裁きが控えている。それが歴史の裁き、或いは天の裁き。いくら裁判官が忖度して、あなた好みの判決を書こうとも最終的には歴史の裁き或いは天の裁きに従わざるを得ない。
この日、1分足らずで法廷から逃げるように去っていった裁判官は、それだけで既にこの歴史の裁きを受けた。しかし、本当の裁きはこれから。そして、この歴史の裁き、天の裁きに参加できるのは私たち民、市民。私たちひとりひとりの手で歴史の裁き、天の裁きを実現するために取り組もう。

このあと、本日の判決の中身を明らかにする予定、取り急ぎ、本日の判決要旨の全文は->こちら
以下は、①福島駅前にそびえ立つ医大の保健科学部の完成建物、②裁判所に向かう途中の住宅の庭の松ぼっくり、そして③判決要旨1頁目。


                 ②.裁判所に向かう途中の住宅の庭の松ぼっくり


                         その拡大写真  

                       松ぼっくりの異変?

                ③.判決要旨1頁目(クリックすると全文が表示)


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